気象業務150周年記念式典で、お言葉を述べる天皇陛下=2025年6月2日午後5時37分、東京都千代田区、代表撮影

 天皇陛下は2日、東京都千代田区のパレスホテル東京で、気象業務150周年記念式典に出席した。式典では気象業務に功績のあった個人や団体が表彰され、天皇陛下はおことばで「積み重ねられてきた知識と経験を生かしながら、今後とも、社会の安全と人々の安心を確実なものとしていくこと」を願うと述べた。

 式典は、気象庁の前身と位置づけられる「東京気象台」が1875(明治8)年に業務を開始してから150年が経ったことを記念したもの。昨年の能登半島地震で、舳倉島(へぐらじま)の地震観測設備への電力確保に協力した坂口剛さんや、阪神・淡路大震災記念「人と防災未来センター」(神戸市)などが表彰された。

 天皇陛下は、また、離島やへき地、危険を伴う山頂などを含む各地で、観測データの蓄積や予測情報の発表などに従事してきた気象庁職員らに敬意を表明。将来起こりえる大規模地震や火山の噴火などに対し、「私たちの備えをいま一度確認する必要があると強く感じます」とも呼びかけた。

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