モンゴルを訪問中の天皇、皇后両陛下は8日夜、宿泊先である首都ウランバートルのホテルで開かれたフレルスフ大統領主催晩餐(ばんさん)会に出席した。天皇陛下は趣味のビオラでモンゴル国立馬頭琴交響楽団と共演。日本の唱歌「浜辺の歌」とモンゴルの「モンゴル・アヤルゴー」の2曲を披露し、会場から大きな拍手が送られた。
モンゴルの民族舞踊が披露された後、天皇陛下が壇上へ。地元のビオラ奏者とともに演奏した。天皇陛下は今回の演奏に向け、長年指導役を担うビオラ奏者の指導を受けて練習を重ねていた。
「浜辺の歌」はシベリアなどの抑留者が故郷を思って歌ったとされる曲。上皇さまも即位直後の1989年1月、朝日新聞の書面インタビューで「お好きな歌は」という質問に挙げた一曲。理由としては「当時の沼津御用邸の浜辺の感じをよく表している」と回答していた。
「モンゴル・アヤルゴー」はモンゴル国立馬頭琴交響楽団の創始者である故バトチョローン氏が初演した馬頭琴のための作品。モンゴル人の広く温和な心情、心の奥底を表現した曲だという。
馬頭琴はモンゴルの伝統楽器…