再稼働した女川原発2号機(手前左の建物)=2024年10月29日午前、宮城県女川町、朝日新聞社ヘリから、小林正明撮影

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の原子炉が29日起動され、事実上の再稼働となった。震災後、被災地で初めて原発が稼働することになったこの日。13年7カ月前に原発事故を経験した福島の人たちには様々な思いが交錯した。

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 「再稼働は、女川町民や石巻市民、両議会も同意したということなので、私たちがどうだとか言えるものではない」。第一原発が立地する双葉町の町議岩本久人さん(67)は、そう受け止めている。

 中国電力島根原発2号機(松江市)も12月上旬に再稼働を予定するなど、国の原発回帰の流れは加速すると考える。

 双葉町長だった父・忠夫さんは原発の反対活動に取り組んだが県議選に3回落選。のちに原発容認に転じ、町長を5期務めた。事故後の2011年7月になくなる前、避難先で1号機の水素爆発をテレビで見て「何やっているんだ、東電」と言ったという。

■「被災者としては反対」 で…

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