高齢女性が刺された現場を調べる兵庫県警の捜査員=2024年12月18日午後1時41分、神戸市中央区、宮坂奈津撮影

 18日午後0時25分ごろ、神戸市中央区の市営地下鉄三宮駅の改札口付近で、女性が刺されたと119番通報があった。消防や捜査関係者によると、病院に搬送されたのは神戸市の70代の女性で、背中と胸の2カ所を刺されており、容体を確認中だが、搬送時に意識はあったという。

 県警生田署は、現場にいた住所不詳の山本裕子容疑者(49)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。同署は女が手にしていた、血の付いた出刃包丁(刃渡り17センチ)を押収。2人に面識はないとみられる。

 事件直後に現場で対応したという神戸市交通局の駅員によると、客が倒れているとの情報を聞いて駆けつけたところ、被害者とみられる女性が、券売機前の柱の壁にもたれかかるようにして倒れていたという。

 近くに両手で包丁を持った女がいるのに気づくと「離れて!」と他の客を近づけないようにし、1分も経たないうちに通報を受けた警察官が到着して女の身柄を抑えたという。

 「似たような訓練もあるが、めったにないこと。他のお客さんにけがをさせないことだけを考えていた」と話した。

 神戸市によると、事件による市営地下鉄の運行への影響はないという。

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