北野天満宮境内の梅の木から大福梅用の実を収穫する巫女(みこ)ら=2025年5月23日午前10時6分、京都市上京区、新井義顕撮影

 梅の名所・北野天満宮(京都市上京区)で23日、正月の縁起物「大福梅(おおふくうめ)」にする梅の実の採取が始まった。新緑の境内にある約50種、1500本の梅の木から、巫女(みこ)らが青い実を次々と摘み取った。

 大福梅は、年の初めに茶などに入れて飲むと無病息災でいられると伝わる。正月準備を始める12月13日の「事始め」から年末まで授与される。梅の実は1週間ほどかけて例年並みの約2トンを収穫する見込み。採取した梅は塩漬けにして、梅雨明けと同時に天日で干す。

 「学問の神」で知られる同天満宮の祭神・菅原道真(845~903)は、梅をこよなく愛したとされる。道真の遺徳をしのびおこなわれる「梅花祭」は900年以上の歴史があると伝わる。

共有
Exit mobile version