4月14日付朝日歌壇・朝日俳壇面のコラム「うたをよむ」をお届けします。筆者は歌人の駒田晶子さん。塾講師や教師を務める歌人たちの作品を紹介し、新生活を始める生徒や先生にエールを送ります。

うたをよむ  駒田晶子

 春。あたらしい生活の始まりだ。

 せんせいにこれあげるよ、と小学生ら帰りしのちにのこる日だまり

 齋藤芳生

 作者の仕事は、塾講師。生徒と保護者が望む進学先へ通えるよう、結果を残さなくてはならない。結果がすべて。けれど、望んだ進路が得られなくても、人生は続く。「日だまり」を見つめる作者の視線は、あたたかく、やさしい。

 教師といふ愚かでしかもおも…

共有
Exit mobile version