きっかけは、2022年に起きたロシアによるウクライナ侵攻だった。 上伊那農業高校(長野県南箕輪村)では10頭前後の肉牛用の黒毛和牛を飼育している。この年、えさ代が一気に2割ほど値上がりした。 牛にえさを与える生徒=2024年5月18日、長野県南箕輪村の上伊那農高、三村直輝教諭撮影 生徒たちは授業の一環でえさやりをしている。飼育数を減らせば、学習機会が減ることになりかねない。 三村直輝教諭(29)は授業で問いかけた。 「どうしたらいい?」 生徒から声が上がった…