生成AIアプリが並んだスマホ画面

 2020~24年に世界で発表された約110万本の科学論文への生成AI(人工知能)の使用率を推定したところ、コンピューターサイエンス分野が最も多い2割に上ったことを、米スタンフォード大などのチームが明らかにした。専門家による査読前の論文や、競争が激しい分野でAIの使用推定率が高い傾向があったという。

 論文は4日付の科学誌「ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア」に掲載された(https://doi.org/10.1038/s41562-025-02273-8)。

チャットGPTの登場後に増加

 チームは20年1月~24年9月に発表された毎月の論文を抽出。内訳は、ネイチャー誌関連の15誌から約5万6千本、査読前論文を扱う「arXiv(アーカイブ)」の86万1千本、「bioRxiv(バイオアーカイブ)」の20万5千本の論文で、統計モデルを使って分析した。AIで自然な文章が作成できる「ChatGPT(チャットGPT)」などの大規模言語モデルによって、文章が修正された可能性がある箇所を、単語の傾向や文体などから推定。論文の抄録(要旨)や序論について、文章全体の何割にAIが使われた可能性があるか、月ごとに調べた。

 結果、月あたりの使用推定率…

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