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6月1日の阪神戦でサヨナラ打を放った千葉ロッテマリーンズの愛斗©C.L.M.

 本拠地の強い海風に、だらりと垂れたユニホームの袖がなびく。

 6月1日の阪神タイガース戦。自身初のサヨナラ打を放った千葉ロッテマリーンズの愛斗(27)は、移籍後初めてのお立ち台に上った。

 「ファンの声がすごい届いたので、やっとロッテの一員になれたなと。感動しました」

 埼玉・花咲徳栄高から、2015年秋のドラフト4位で埼玉西武ライオンズに入団。野性味あふれる外野の守りで評価を得た。

 だが、定位置をつかみきれず、23年オフの現役ドラフトでロッテに移籍した。

 新天地でも1軍とファームを行き来し、決して出番に恵まれているわけではない。打撃には今も課題が残る。

 ただ、外野守備には絶対の自負がある。

 ZOZOマリンスタジアム特有の強風が吹いても、薄暮で飛球が見えにくくても。「球が見えなくても捕れる自信がある」と言い切る。

 ボールがバットに当たる瞬間の打球予測と、一歩目の動き出しの良さがその秘訣(ひけつ)という。

 たびたび口にする言葉がある。

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