マーチングのドラムメジャーを務める熊本工吹奏楽部の渡邉憲士郎さん=2024年11月7日、熊本市、河原田慎一撮影

 工業高校に入ってかなえたかった夢は「日本一のドラムメジャー」になることだ。そのための舞台、17日に大阪城ホールである全日本マーチングコンテストの本番が迫る。

 熊本工の校内にある「工業技術基礎実習室」に並ぶ約70人の吹奏楽部員たち。コンテストの演奏・演技では隊列を組んで20メートル四方を1周するが、その動きをできるほどの広さはない。

 部員たちはできる範囲で動きながら、頭の中にイメージする。どの場面で、どの楽器がどう動き、どんな形を描くのか。

 そんな仲間たちと一緒にフロアに立ち、バトンで隊列を変える合図を送るのがドラムメジャー(DM)だ。渡邉憲士郎さん(3年)は表情を引き締めてバトンを振る。

 「憧れの舞台でできると考えると、わくわくする」

 DMに憧れるようになったの…

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