(20日、第154回九州地区高校野球大会1回戦 宮崎商16―3東海大福岡)
宮崎県大会5試合で38得点と打線が好調な宮崎商が、その勢いを九州大会にも持ち込んだ。今春の選抜に出場した東海大福岡の4投手に15安打を浴びせ、16点を挙げて準々決勝に進んだ。
二回、先頭の4番・上山純平が左越えにソロ本塁打を放ち、打線に火がついた。4回までに長打3本を含む10安打で10点。6回にも打者11人を送る猛攻で6点を奪い、コールド勝ちした。
高校通算13本目の一発を放った上山も、四回に走者一掃の左中間二塁打を放った5番の倉谷兼太郎も、長打狙いではなく「みんなつなぐ意識をもって打席に入っている」と口にする。確かに三回は犠打と四球をはさんで4連打、四回も死球をはさんでの4連打が大量点につながった。
橋口光朗監督によると、昨秋の大会が終わってから低反発バットへの対応に取り組み始めたといい、「最初は(打球が)飛ばなかったが、打ち方でしょうね。芯に当たる確率が増えている。バットが走るようになってきた」と話す。
宮崎県勢が九州高校野球で最後に優勝したのは、40季も前の第114回大会の日南学園。春夏の甲子園では、令和の時代に入ってから1勝も挙げていない。不振が続いているだけに、古豪・宮崎商の打棒にかかる地元の期待は高まりそうだ。(酒瀬川亮介)