パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘をめぐり、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は15日、戦闘が激化している最南部ラファで約60万人が他の地域への避難を余儀なくされていると発表した。検問所の封鎖で、ガザへの支援物資の搬入は滞っており、人道危機の深刻化が懸念されている。
UNRWAによると、イスラエル軍がハマスの戦闘員が潜伏しているとして戦闘を再開したジャバリヤなど北部でも、イスラエル軍の退避勧告を受け、約10万人が住んでいた場所を追われたという。ガザの人口約230万人の4分の1以上が避難させられていることになる。
朝日新聞の現地通信員によると、ガザの幹線道路では爆撃音の中、荷物を運ぶ人や車の移動が続いているという。1948年のイスラエル建国に伴い、約70万人のパレスチナ人が故郷を追われた「ナクバ(大破局)」の体験と重ね合わせる声が市民からは上がっているという。ナクバを思い起こす日とされている15日には、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸などでイスラエルの攻撃や占領に抗議するデモがあった。
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