障害のためほぼ寝たきりの息子に必要な保護をせず、背中に重度の床ずれを生じさせたとして、兵庫県警は26日、パート従業員の母親(38)=神戸市=を保護責任者遺棄致傷の疑いで逮捕し、発表した。「病院に連れて行かないといけないと思いましたが、肉体的にも精神的にも余裕がありませんでした」と容疑を認めているという。
有馬署によると、7月下旬ごろから9月13日にかけて、中学3年の次男(15)の腰のあたりに床ずれができているのを気づきながら、治療を受けさせるなど必要な保護をせず、背中や腰、足などに床ずれを広げさせた疑いがある。治療に約1年を要する重度という。
次男は県内の特別支援学校に通っていたが、中学1年の時に登校しなくなった。学校が7月23日に警察に通報。その日のうちに署員が母親や次男と面会し、同26日に児童相談所へ通告した。
児相は母親への面談を試みたが、9月13日になって会えた。その際に、母親から「次男の褥瘡(じょくそう)がひどい」と相談を受けて発覚したという。一家は子ども2人との3人暮らし。(小田健司)