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モスクワのロシア大統領府で2025年8月6日、会談の前に握手をするロシアのプーチン大統領(左)と米国のウィトコフ特使=ロシア大統領府提供

 トランプ米大統領が6日、ロシアから原油を大量に調達しているインドに25%の追加関税を課す大統領令に署名した。ウクライナ侵攻を巡り、トランプ氏は8日までの停戦実現をロシアに求め、ロシアの取引国に二次関税を課すか決めるとしていた。だが、ロシア側に軟化の兆しは見えず、米ロの緊張が高まる可能性もある。

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 トランプ氏の側近のウィトコフ特使は6日早朝、モスクワに到着。米ロ協議でロシア側の窓口を務める政府系ファンドのドミトリエフ総裁と公園を散歩した後、プーチン大統領と今年5回目の会談に臨んだ。ロシア国営タス通信によると、会談時間は約3時間だった。

 会談後、ドミトリエフ氏はX(旧ツイッター)で、ウィトコフ氏の訪問に感謝するとともに「対話が勝利する」と英語で投稿した。今後も米国との協議に前向きな姿勢をトランプ氏に示す狙いがあるとみられる。

 今回の訪問は、トランプ氏の対ロ政策が「対話」から「圧力」に変わり、ウクライナ侵攻をめぐり2月に始まった米ロ協議の転換点となる可能性がある。プーチン氏と良好な関係を維持してきたトランプ氏だが、ウィトコフ氏の訪問が不調に終われば、2期目の就任後初となる対ロシア制裁に踏み切る考えを示していた。

 トランプ氏は5日、ホワイト…

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