長崎県対馬市の観音寺から2012年に盗まれ、韓国に持ち込まれた県指定有形文化財「観世音菩薩(ぼさつ)坐像(ざぞう)」が、5月10日に観音寺側に引き渡されることになった。田中節孝・前住職が訪韓して受け取る。

 韓国で今年1月、観音寺への返還手続きがとられたが、韓国側で所有権を主張していた浮石(プソク)寺にいったん貸し出され、法要が続けられていた。

 田中前住職が渡韓し、5月10日に仏像を受け取り、11日に帰国する。市教委文化財課によると、浮石寺で仏像を受け取る予定で、専門の運送業者に依頼して対馬に運ぶよう、日程を調整中という。

 田中前住職は「日韓の良識ある多くの皆さんの協力のおかげ。13年ぶりに戻ってくる。皆さんに少しでも早くお参りしてほしい」と話す。同寺では、返還に合わせて法要を計画している。

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