Smiley face
中高生で結成された「ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラ」=滋賀県守山市三宅町、守山市民ホール提供
  • 写真・図版

 「守山を吹奏楽の街に育てる」を合言葉に、守山市民ホール(滋賀県守山市三宅町)が、小学生による吹奏楽団「ルシオール・ジュニア・バンド」(仮称)の設立を目指している。吹奏楽の裾野を広げ、同ホールがつくった中高生の「ルシオール・ユース・ウインド・オーケストラ」(LYWO)や中学校の吹奏楽部につなげる狙いがある。

 守山市内では、社会人による「守山市民吹奏楽団」が1995年にできた。指導者にも恵まれ、中学校や高校の吹奏楽部の活動も盛んだ。

 吹奏楽を通じて街づくりにつなげられないかと、市民ホール副館長の小森慎也さん(48)が、市立明富中で吹奏楽部を指導していた武藤千尋さん(66)に相談。武藤さんを同ホールの職員に迎え入れ、2022年秋にLYWOができた。

 今回は、吹奏楽に親しむ世代を広げる試みの第2弾。小学5、6年生計40人程度の吹奏楽団を来年4月につくることを目指している。

 今年3月、小学5、6年生を対象に、楽器体験教室を開いた。定員48人の教室は募集開始から3日でいっぱいになり、関心の高さが感じられたという。

 課題は子どもたちが使う楽器だ。ホールがすべて楽器を準備する方針だが、ホールにある市所有の楽器は限られている。このため、クラリネットやフルート、アルトサクソフォン、テナーサクソフォン、トランペット、ホルン、トロンボーン、ユーフォニアムを1台~7台、新たに入手する必要がある。

 ホールは市民に対し、家庭で眠っている楽器の提供を募っている。4月14日にあったLYWOの第2回定期演奏会で聴衆に呼びかけたところ、トランペット1台の提供の申し入れがあったという。

 10月までに楽器を集め、11月から来春にかけ、来年度に新5、6年生になる児童を募集する予定。

 武藤さんは「すべての楽器を用意して、子どもたちを迎え入れたい。使っていない楽器がある方は協力いただけたら」と話している。問い合わせは守山市民ホール(077・583・2532)へ。(松浦和夫)

共有