富山県

 富山県教育委員会は、公立校に通う小学6年生と中学3年生が4月に受けた、全国学力・学習状況調査の結果を公表した。県内の平均正答率は、全教科で全国平均を上回った。県教委は「一定の学力水準が保たれている」と評価。今後、課題を詳しく分析し、指導のポイントなどを学校現場に示すという。

 小6は173校7252人が調査を受けた。平均正答率は国語69%(全国67%)、算数61%(同58%)、理科62%(同57%)。中3は80校7214人が受けて、平均正答率は国語56%(同54%)、数学51%(同48%)。端末を使ったオンライン方式で実施し、500が基準スコアの理科は「515以上」(同503)だった。

 小中とも課題が見受けられるとされたのは、国語では「適切な根拠を挙げて自分の考えをまとめること」、算数・数学では「事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明すること」だった。

 質問調査では「自分には、よいところがある」と思う割合が「どちらかといえば」も含めると小中の両方で9割近く、この5年間で増加傾向だった。また「授業では、課題の解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいた」と考える児童・生徒ほど、「よいところがある」と思う傾向も強かった。

 学校の授業以外の勉強時間も尋ねた。平日に1日あたり1時間以上勉強する児童・生徒の割合は小6で約5割、中3で約6割。ここ数年、減る傾向にあり、県教委は「内容と質を高めるなど、家庭学習の充実を図れるよう支援したい」としている。

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