被験者の脳のMRI画像をモニター画面に映して説明する札幌医科大の篠崎淳助教=2024年5月2日、札幌市、松田昌也撮影

 道路交通法で飲酒運転になるかならない程度の呼気アルコール濃度だと、脳の注意をつかさどる部位の活動が高まることを、札幌医科大神経科学講座の篠崎淳助教らの研究チームが解明した。酔えば酔うほど、筋肉の反応時間は長くなるため、脳の活動も低くなると考えられがちだが、意外な研究結果となった。

 脳の中で注意をつかさどるのは「下前頭皮質」という。こめかみあたりに位置している。研究チームは、健康な右利きの成人17人を対象に「少しだけ」飲酒してもらい、道路交通法で酒気帯び運転の基準(呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15ミリグラム以上)ぴったりの時に課題を与えて、脳のMRI(磁気共鳴断層撮影)と筋電図を同時に測定して反応を調べた。

意外な結果に

 人は間違えた時に「しまった…

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