フロントライン「道半ば」

 「政界の119番」の存在感が高まらない。二つの政権で内閣の要を務める林芳正官房長官(63)は14日、就任から1年を迎えた。緊急要請を受けて発揮される能力の高さは証明済みだが、リーダーに求められる資質はそれのみではないはずだ。首相への意欲を隠さぬ林氏に、必要なものは――。

政権代わっても続投

 13日、首相官邸での定例会見。就任1年の感想を聞かれた林氏の答えは、そっけなかった。

 「内閣の要として国政全般にわたって政権を支え、危機管理、政府のスポークスマン、政府部内や国会との総合調整などの職責を果たすことに全力を尽くして参りました」

 準備された言葉を淡々と読み…

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