白煙を上げて燃える山林。手前には太陽光パネルと住宅街がある=2025年2月28日午後0時12分、山梨県大月市、朝日新聞社ヘリから、吉田耕一郎撮影

 山梨県大月市猿橋町小沢で2月26日に発生した山林火災は火の勢いが収まらず、3月1日朝に消火活動が再開された。消防によると、同日午後0時半までに山林約120ヘクタールと空き家1軒が焼けた。けが人はいないという。火は西側に広がっているが、そのほかの住宅に延焼するおそれは今のところないという。

 3月1日は、自衛隊機2機と山梨県の防災ヘリ1機が上空から消火に当たった。計約90人の消防隊員と消防団員が出動し、地上から消火や警戒にあたっている。

 大月市は避難所1カ所を設けて、火災現場の近くの102世帯189人を対象に自主避難を呼びかけているが、1日午前10時現在で避難した人はいないという。

 県警や消防によると、山火事は2月26日午後1時40分ごろ発生。「枯れ草などを燃やしていたところ、火が燃え広がった」と住民から午後1時45分ごろに119番通報があったという。

 長野県上田市武石上本入でも2月28日に山林火災が発生し、3月1日は午前6時から消火活動が再開された。消防によると、これまでの焼損面積は不明で、鎮圧の見通しはたっていない。住宅に延焼するおそれはいまのところないという。

 1日は自衛隊機3機が上空から水をまき、消防署員と消防団員計約220人も出動している。富山、岐阜、静岡各県の防災ヘリも消火活動に加わった。

 消防によると、2月28日午後0時15分ごろ、「山が燃えている」と近隣住人から119番通報があった。県警や消防、県によると、枯れ草を焼いていた火が山林に燃え広がったとみられ、この火災で70代の男性が顔や手にやけどを負った。建物への延焼被害は確認されていないという。

【動画】山梨県大月市の山林火災=遠藤雅彦撮影

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