中東シリアを強権で支配してきたアサド政権が、反体制派の2週間足らずの攻勢の前にあっさり崩壊した。背景には、政権軍を支えてきた隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが、イスラエルとの戦闘で大きな打撃を受けていた事情がある。それを象徴する首都ベイルート郊外のヒズボラ最高指導者の殺害現場に記者が入った。
ベイルート中心部では、レストランやオフィスも営業を再開し、日常が戻ってきたように見える。しかし、ヒズボラの一大拠点となっている南郊のダヒヤ地区に入ると、風景は一変する。
砂ぼこりや粉じんで視界がか…