任期満了に伴う大阪府四條畷市長選と市議補選(被選挙数1)が15日、告示される。3選不出馬を表明した東修平市長(36)が人材会社を通じて後継の候補者を募った異例の選挙となる。この公募で選ばれた元市職員の銭谷翔氏(36)と、元市議の渡辺裕氏(50)の2人が立候補を表明。地元出身の無所属新顔の一騎打ちになる公算が大きい。
今回の市長選は、2017年に28歳で初当選した東市長が今年9月、3選不出馬と「市長候補」の公募を表明。東市長が設立した政治団体が候補者の選考を行ってきた。
公募への応募者209人の中から選ばれた銭谷氏は、バドミントン選手として世界を転戦、日本代表になったこともある。和歌山県有田市の職員をへて5年前、四條畷市の職員になった。
当初、公募では元国連職員が選ばれ、銭谷氏は渡辺氏の市長選への立候補で欠員がでた市議補選に出馬するつもりだった。元国連職員が病気で候補を辞退したため、再選考が行われ、告示日まで10日あまりのタイミングで候補者に選ばれた。
銭谷氏は「私の強みは、世界の舞台で戦ってきた精神力、目標に向けて努力する力だ」と語る。
一方、渡辺氏は市議5期目だった。以前から東市長の退任にあわせて市長選に立候補しようと考えていた。東市長の不出馬表明を受け、無所属での立候補を決めた。東市長の改革路線を基本的に引き継ぐという。
渡辺氏は大学と大学院で会計や財政を勉強し、31歳で税理士資格を取得。2007年の市議選に初めて立候補してトップ当選、その後の市議選もトップか2位で当選してきた。駅頭に毎朝欠かさず立ち、通勤通学をする人たちにあいさつをしてきた。「市民のみなさんの顔をいちばん知っているのは私だ、と思っている」と語る。
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渡辺氏の市議辞職に伴う欠員を埋める市議補選には、2人が立候補の準備を進めている。
立候補の受け付けは市長選、市議選とも15日午前8時半から午後5時まで。いずれも投開票は22日で、日本で8年ぶりの電子投票を行う予定。午後9時半から「サン・アリーナ25」の多目的室で開票される。10月14日現在の選挙人名簿登録者数は4万5555人。