衆院予算委で、立憲民主党の野田佳彦代表の質問に答弁する石破茂首相=2025年3月13日午後4時7分、岩下毅撮影

 年金制度改革の関連法案をめぐり、野党が攻勢を強めている。13日の衆院予算委員会で立憲民主党は、早期に国会に出すよう主張。政府は14日の期限までには法案提出が間に合わず、先送りを決めた。石破茂首相はこの日、早期の提出の意向を示したものの、時期は明らかにしなかった。

 年金関連法案はすでに、与野党が今国会の「重要広範議案」に指定している。立憲の野田佳彦代表は、「提出できないなら政権担当能力はない」と迫った。

 これに対し首相は「早期に提出するよう努力を重ねる」とし、党内に調整を指示したと明かした。ただ、具体的な提出時期については言及しなかった。

 予算案などへの対応で足並みのそろわなかった野党だが、年金法案では政府との対決姿勢で一致している。

 衆参両院の野党5党の国会対策委員長による11日の会談では、政府に提出を求める声が多くを占めた。13日には自民、立憲両党の参院国対委員長会談で、法案を提出できなかった場合には福岡資麿厚生労働相の不信任に値すると立憲が牽制(けんせい)した。

 与党は法案について野党とすりあわせを図ろうと、提出前の協議を呼びかける方針だったが、野党は「事前審査に乗るつもりは全くない」(維新・前原誠司共同代表)など、軒並み応じない姿勢を鮮明にしている。

夏の参院選に向け争点化も視野

 背景には夏の参院選がある…

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