【動画】54年ぶりに新江ノ島水族館で展示された幻の魚・ナミダカサゴ。千葉県館山市の定置網に入り、さかなクンが同館に届けた。展示の初日、小魚を捕食する様子が撮影された=2025年5月3日、神奈川県藤沢市、新江ノ島水族館・崎山直夫館長提供

定置網に入ったナミダカサゴ=2025年4月29日、千葉県館山市、やまと丸・坂井紀夫さん提供

 国内で一例しか展示記録がなかった幻の魚・ナミダカサゴが、半世紀ぶりに千葉県館山市沖で採集された。さかなクンが漁師から受け取って新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)に寄贈し、3日から展示されている。

 さかなクンによると、4月29日朝、館山市沖の定置網に入った赤い魚を見た漁師から「珍しい魚がいる」と連絡があった。目の下に涙のような模様がある。さかなクンは写真を見て「貴重なナミダカサゴでは」と驚き、同市へ向かった。

 世界でも、標本の記録は日本と豪州の2個体しかなく、判別に苦労した。神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の和田英敏博士(魚類分類学)に写真を見てもらって議論し、これまでダイバーが撮影した写真や論文などを参考に、ヒレの特徴などから「ナミダカサゴだろう」との結論に至ったという。

 同水族館によると、1971…

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