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解体前の体育館。焼けた南側(奥)以外は火災があったとは感じられない=2024年12月4日、千葉県我孫子市、斎藤茂洋撮影

 近隣からの出火で7月末に焼けた千葉県我孫子市立湖北小学校の体育館はいま、人の立ち入りや、焼けた部分の飛散を防ぐため、囲いやシートで覆われている。建て替えが予定されており、解体のための費用が近く市議会で承認される見通しだ。来年1月上旬にも解体工事が始まる。

 体育館は1967年に完成した。火事に伴い、在校生や卒業生たちは、多くの人が触れてきた卒業作品やピアノ、椅子といった「品」のほか、「思い出」を失ったことになる。

 焼失は建物南側の約3分の1だった。市は一時改修を模索したが、「安全性の確認に多くの時間と費用がかかる」として断念した。

 一方で、火災直後から建て替え費に充ててほしいと、卒業生らからの寄付が続いている。これまでに集まった総額は、11月上旬現在で約680万円に上る。火災から4カ月が過ぎた12月に入っても続いているという。何らかの形で「思い出」をつないでいきたいという思いがうかがえる。

 市は2025年2月から新築に向けた設計を始める。26年春に着工し、今の4年生が卒業式に臨む27年3月までに完成させたいとしている。

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