参院選で「問われるもの」について、有識者らに聞きます。今回は一般社団法人「反貧困ネットワーク」事務局長の瀬戸大作さんです。
私たちの団体はもともと困窮する日本人を支援していましたが、コロナ禍を機に、外国人への支援にも力を入れるようになりました。入管施設に収容されていた難民申請中の人たちが、施設内のクラスター発生を防ぐためとして多数、仮放免になったからです。
「外国人が優遇されている」は本当か
彼らは施設から出されても、就労もできず、住まいもない。生存権を守るのに国籍は関係ありません。公園で夫と野宿していた難民申請中のコンゴ人の妊婦を支援したこともあります。都内で4カ所のシェルターを運営していますが、現在そこで暮らす28世帯のうち、11世帯は難民申請中の外国人です。
ここ数年、日本でも排外主義の風潮が強まっていることに、強い危機感を抱いています。
社会保障で外国人が優遇され…