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遺体が見つかったホテルの周辺には規制線が張られていた=2025年6月7日午後6時31分、名古屋市中区栄4丁目、野口駿撮影

 名古屋市中区栄4丁目のホテルの客室で、愛知県春日井市の会社員男性(32)の遺体が見つかった事件で、県警は12日、ともに名古屋市中川区で無職の加藤伶音容疑者(20)と女(19)を強盗殺人容疑で、春日井市の職業不詳、波多野佑哉容疑者(23)を恐喝容疑で逮捕したと発表した。3人の認否は明らかにしていない。

 中署捜査本部によると、加藤容疑者と女は共謀し、7日午前1時~1時15分ごろ、中区栄4丁目のホテルの客室で、男性の首を絞めるなどして殺害し、腕時計などを奪った疑いがある。波多野容疑者は2人に対し、恐喝をするよう指示した疑いがある。

 7日午前、男性と連絡が取れないと家族が会社に相談。男性の滞在先を知っていた同僚が、ホテルの従業員と客室に入り、死亡している男性を発見。死因は窒息死だった。

 捜査関係者によると、防犯カメラなどの捜査から、男性と女がホテルに入った後、加藤容疑者もホテルに入っていたことが判明。加藤容疑者は男性の客室に入った後、女と一緒に客室を出ていたという。

 容疑者の3人はいずれも知人の関係だったが、被害者の男性とは面識はなかったという。捜査本部は、3人が「美人局(つつもたせ)」を計画し、男性から金品を脅し取ろうとしていたとみている。

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 その後、名古屋地検は加藤容疑者を強盗致死罪に切り替えて起訴し、波多野容疑者を恐喝罪で起訴した。女については、恐喝の非行内容で名古屋家裁に送致。地検は認否を明らかにしていない。

 名古屋家裁は7月18日、女を2年間の保護観察処分とする決定を出した。

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