ドローンなどを前に、デジタル創生学部の構想について説明する四国大学の松重和美学長(左)と新学部等設置準備室長で経営情報学部・山本耕司教授=2024年7月8日午後1時3分、徳島県庁、能登智彦撮影

 四国大学(徳島市応神町)は8日、データサイエンスやAI(人工知能)の知識、技術を学ぶ「デジタル創生学部」(仮称)を新設すると発表した。2026年春の開設を目指す。最新のデジタル設備を整え、情報分野で優れた人材を育てたいという。

 デジタル分野を成長分野ととらえる大学は多いが、四国大によると、独立した学部は四国では珍しいという。

 新たに設けるデジタル創生学部は、4年制で1学年の定員100人。情報システムなどを扱う経営情報学部のメディア情報学科を発展させ、文系、理系の枠を超えた「文理融合型」授業を展開する。

 具体的には、AI・情報システムなどを学ぶ科目群▽ドローンなどデジタル技術を駆使して地域の課題解決や価値創出に生かす科目群▽企業のPR戦略や映像の企画制作技術などを学ぶ科目群を設ける。

 上級情報処理士やウェブデザイン実務士などの資格の取得を可能とし、卒業後は情報関連企業だけでなく、高度なプログラミング知識などを用いた幅広い職種を選択できるようにする。

 今年度中に文部科学省への認可申請を予定し、最新の設備を整えるため、10億円以上の投資を計画している。

 松重和美学長は記者会見で「デジタル分野を目指す若者の『受け皿』を徳島でつくり、県内企業のニーズにも合致させたい。女性活躍の観点から、『女性枠』の募集も検討する」と述べた。

 四国大は、前身の「徳島洋服学校」が1925年に開設し、来年が100周年となる。新学部の設置は2009年の看護学部以来。設置されれば文学部、生活科学部などとあわせて計5学部になる。(能登智彦)

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