熊本地震でできた井尻仮設団地。建設したエバーフィールドの久原英司社長が久しぶりに訪ねた=2025年3月20日午前10時20分、熊本県宇城市小川町西北小川

 2016年の熊本地震で建てられた仮設住宅なのに、9年後の今も利用されている建物が500戸以上ある。大事に使えばさらに30年以上持つという。「くまもとモデル」と呼ばれる、この仮設は能登半島の地震や豪雨の被災地でも建てられている。

 熊本県宇城市小川町にある井尻仮設団地を3月下旬、訪ねた。平屋の木造が20戸立ち並ぶ。ここに住んで4~5年になるという女性は「冬でも暖かいのが何より」という。

 隣に住む山口順子さん(86)は元土建業。「仮設なのに鉄筋コンクリート(RC)の基礎から造っていた。それに、建てるスピードがものすごく速かった。これには驚いた」と証言する。

 この井尻仮設を手がけたのは…

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