トランプ米大統領は25日、米連邦準備制度理事会(FRB)のリサ・クック理事を解任すると発表した。クック氏には不動産取引における不正疑惑があるとして、「解任には十分な理由がある」と主張している。ただ、物価の安定を担い、政治からの独立が保障されるFRBの理事を、大統領が一方的に解任するのは極めて異例だ。
中央銀行であるFRBは独立性が尊重され、トランプ氏の意のままにならない機関だ。利下げを望むトランプ氏はFRBへの圧力を強めており、今回もその一環とみられている。FRBは正副議長を含めて7人の理事で構成され、この7人を含む金融政策に関わる会合の意思決定には大統領も介入できない。
米メディアは、クック氏が「トランプ氏に解任の権限はない」と反論し、職にとどまる意向だと伝えた。解任は無効だとして、クック氏が提訴するとの見方も出る。
トランプ氏が25日に自らの…