学校での部活動をはじめ、夏のスポーツにおける熱中症予防は、かなり徹底されてきた。
では、スポーツを「みる側」に着目すると、どうなのか。
就実大の飯田智行教授(身体教育学、健康科学)らが2021年に発表したアンケート結果がある。
大学生に、夏季のスポーツ活動中と観戦中に何を飲むかを聞いた。
すると、熱中症予防として推奨されるスポーツドリンクを飲む人が活動中は45%いたのに、観戦中は23%にとどまった。
水分摂取量の意識については、「増やす」と回答した人が、活動中は84%。一方で、観戦中は「特に意識しない」が42%になった。
飯田教授はこうみる。「スポーツ観戦中は、発汗に見合った飲料水がとれていない可能性があり、水分補給の意識が低いといえます」
飯田教授らは23年、暑熱環…