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サクラ満開の校内を生物部員の案内で回った=2025年4月5日午前10時5分、千葉県山武市の成東高、小林誠一撮影
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 千葉県山武市の県立成東高校で5日、生物部によるサクラの案内・解説があった。同校には26種126本のサクラがあり、4月下旬まで土日に一般開放される。案内・解説には多くの地域住民や保護者らが訪れた。

 「このソメイヨシノは樹齢100年超」「オオシマザクラは桜餅に使われます」。2、3年で約20人の部員と顧問の岡田実教諭は声をあげ続けた。広い校地を巡り、品種ごとに詳しく解説していく。

 「これだけの種類を一度に見られるところは、近隣にないでしょう」。岡田教諭は控えめに言う。ソメイヨシノは今が満開だが、ウコンやスルガダイニオイは4月中旬、カンザンやショウゲツは同下旬に見ごろを迎える。

 案内・解説の参加者には改訂されたばかりの「成東高校桜マップ」が配られた。部長で3年の金沢日和さんによると、年明けから、岡田教諭の指導を受けながら、案内の準備を進めたという。

 息子に連れられ姉妹で訪れた千葉市の吉川淑子さん(86)は「こんなに種類があるとは知らなかった」。生物部員で2年の押尾美季さんは「一般の方に分かりやすく説明しようとすることで、自分のサクラの知識が深まります」と笑顔を浮かべた。

 成東高のサクラは、1965年に大正時代の卒業生が校地に記念植樹。その後、卒業生や地域の支援を得ながら、増えていった。現在は、保護者や出身者が実行委員会をつくり、地元住民らを招いた観桜会を3月下旬に毎年開催。一般公開は、春の恒例行事として地域にとけこんでいる。

 観桜会実行委員長で自身も同校を卒業した吉原祐樹さん(51)は「サクラは成東高のシンボル。生徒、学校、地域、保護者が一体となって、続いていることが誇らしい」と話した。

 6日ごろまでライトアップも実施。サクラの情報は、同校のホームページ(https://cms2.chiba-c.ed.jp/narutou-h/別ウインドウで開きます)で紹介されている。

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