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生徒たちは架空の国の代表になりきり、核兵器などについて議論をかわした=長崎市の横尾中学校

 長崎市立横尾中学校で1日、核兵器や平和について考えるワークショップが開かれた。生徒たちは核保有国や非核保有国の立場になって考え、架空の「国際会議」で戦争を防ぐために議論した。

 ワークショップは、3年生の平和学習の一環として開催。長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の中村桂子准教授が講師を務めた。核兵器を持つ国、「核の傘」の下の国、核兵器を持たない国など、経済力や人口規模も異なる色分けされた架空の7カ国の代表の役を生徒たちが担った。

 生徒たちは、核兵器への考え方や他国との同盟関係のあり方などについて議論。平和な世界を築くため「(核保有国の)パープルを孤立させる」「ブラックの核兵器を全て(核保有国の)レッドに渡す」「条件付きで同盟を組む」「貿易を強める」などと提案し、賛否を投票して「採択」された案もあった。

 参加した古賀瑞葵さん(14)は「核兵器を持つ国々が一気に核を無くすには、互いの国の信頼関係がないとできないと感じた」と振り返った。

 中村准教授は「皆さんが自分自身で考えたことなので素晴らしい。分断と対立が続き、解決できない大きな問題として核兵器がある世の中で、少なくともこの国際会議では合意できるような提案を作ることができた。世界の今とつながる課題も色々見えてきた」と授業をしめくくった。

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