米民主党のハリス副大統領(59)と共和党のトランプ前大統領(78)による大統領選のテレビ討論会が10日、開かれ、両候補が初めて対面して議論を戦わせた。急きょバイデン大統領(81)の後継候補となり、手腕は未知数のハリス氏だが、論争の主導権を握る場面が目立ち、直後のCNNの世論調査で63%がハリス氏の「勝利」と答えた。
2人の討論会は異例の短期決戦となる今回の選挙戦で「最初で最後」になる可能性もある。開催地は接戦州ペンシルベニアのフィラデルフィア。大統領候補としてメディアの取材にもほとんど応じてこなかったハリス氏が、経験豊富なトランプ氏に対し、どう切り込めるのかが焦点だった。
ハリス氏は、討論会の開始直後、先手を打つようにトランプ氏に歩み寄り、握手を求めた。理性的な政治家という印象を打ち出す一方、トランプ氏の感情を揺さぶる発言をしたり、裏付けがない主張を笑い飛ばしたりして、トランプ氏のいらだちや怒りを引き出した。
論点はインフレや移民問題か…