放置された竹林を整備し、収穫した幼竹をラーメンでおなじみの食材メンマに加工して販売する事業「さぬきメンマプロジェクト」を高橋石油(本社・高松市)が始めた。全国で問題になっている竹林の荒廃から地域の環境を守り、新たな地場産品を生み出すことを目指している。
同社によると、竹林はかつては工芸品である竹細工の原料やタケノコを供給する、里山に身近な存在だった。しかし、竹細工はプラスチックに、タケノコは安価な外国産に取って代わられ、過疎化、高齢化もあって各地で放置されている。
その結果、成長の速い竹が周囲の樹木を枯らしたり、荒廃した竹林が地滑りの原因になったり、農作物に被害を与える野生動物のすみかになったりして、全国で深刻な問題を引き起こしている。
事業の多角化を進めてきた同社は、10年前からキクラゲの製造販売を手がけてきた。昨年7月に新規事業立ち上げのため入社した池田雅晴さん(53)=現企画開発課長=が、販売先がキクラゲと重なるメンマの製造販売を提案した。
竹林は無償で伐採
池田さんは、福岡県糸島市で…