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 放置された竹林を整備し、収穫した幼竹をラーメンでおなじみの食材メンマに加工して販売する事業「さぬきメンマプロジェクト」を高橋石油(本社・高松市)が始めた。全国で問題になっている竹林の荒廃から地域の環境を守り、新たな地場産品を生み出すことを目指している。

写真・図版
さぬきメンマシリーズの商品などを手にする髙橋ひろみ取締役(右)と池田雅晴さん=2025年6月27日午前10時59分、高松市三条町、福家司撮影

 同社によると、竹林はかつては工芸品である竹細工の原料やタケノコを供給する、里山に身近な存在だった。しかし、竹細工はプラスチックに、タケノコは安価な外国産に取って代わられ、過疎化、高齢化もあって各地で放置されている。

 その結果、成長の速い竹が周囲の樹木を枯らしたり、荒廃した竹林が地滑りの原因になったり、農作物に被害を与える野生動物のすみかになったりして、全国で深刻な問題を引き起こしている。

 事業の多角化を進めてきた同社は、10年前からキクラゲの製造販売を手がけてきた。昨年7月に新規事業立ち上げのため入社した池田雅晴さん(53)=現企画開発課長=が、販売先がキクラゲと重なるメンマの製造販売を提案した。

竹林は無償で伐採

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