政府は5日、宝飾品などに使うロシア産の非工業用ダイヤモンドの輸入を禁止すると発表した。ウクライナ侵攻に対する制裁を強化するため。昨年12月の主要7カ国首脳会議の声明で同様の措置をとるとしており、日本も足並みをそろえる。
ロシア産の非工業用ダイヤは1月から直接輸入が禁止された。5月10日以降は第三国で加工されたダイヤの間接輸入も禁止される。
経済産業省によると、非工業用ダイヤは半分以上をインドから輸入しており、ロシア産の輸入額は年約6千万円にとどまる。ただ、ロシアは世界のダイヤの原石の約2割を生産しており、第三国で加工されたロシア産ダイヤが国内で流通している可能性がある。欧州連合（EU）も昨年12月にロシア産の輸入禁止を決めており、国際市場から排除してロシアの戦費調達を妨げるねらいだ。
政府はこの日、鉄鋼製品や自動車用エンジンオイル、リチウムイオン電池など164品目をロシアへの輸出禁止の対象に加えることも明らかにした。4月17日から禁止する。（長橋亮文）
