長崎を2019年に訪れ、核兵器廃絶を訴えたローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が亡くなった。当時、県営野球場で行われたミサには約3万人が集まった。ゆかりの人々は、平和を訴え、弱者に寄り添った、その人柄をしのんだ。
フランシスコ教皇が長崎を訪問した際、原爆に遭った被爆瓦と熱で溶けたビール瓶が渡された。原爆の悲惨さを伝える品々をカトリック長崎大司教区に託したのは、被爆遺構の保存に取り組む長崎市の被爆者、竹下芙美さん(83)だった。
竹下さんは当時、教皇が訪問中に原爆資料館を見学する予定がないことを聞いた。「原爆の恐ろしさは伝え聞いてご存じだと思うが、実物に触れ、被爆の実相を感じてもらいたい」
「むごいことを」フランシスコ教皇のつぶやき
難しいかもしれないと感じつ…