月曜日、ベネチアでの記者会見に出席する浜口竜介さん(中央)と石橋英子さん(右)。
2023年9月5日 16時16分(日本時間)
ヴェネツィア — 受賞歴のある濱口竜介監督の新作『悪は存在しない』が、月曜日の夜、第80回ヴェネツィア国際映画祭で公式上映され、好評を博した。
コンペティション部門に出品されたこの映画は、2022年アカデミー国際長編映画賞を受賞した浜口監督の『ドライブ・マイ・カー』の音楽を担当した石橋英子との共同プロジェクトである。
「悪は存在しない」は、東京近郊の山村の野外レクリエーション施設の建設を巡る住民の葛藤を描いた作品。
公式上映会には濱口さん、石橋さん、主演の大甕仁さんらキャスト陣が出席し、劇場内の観客からは長く大きな拍手が送られた。
「これほど心温まる反応は予想していませんでした」と浜口さんは後にメディアに笑顔で語った。 「関係者全員の努力が観客に伝わったと誇りに思う」。
石橋さんは「宝物を見つけたような経験をさせていただき、感謝しています」と話した。
上映前の月曜日の夜の記者会見で、浜口は最新作への満足度について語った。 「私はいつも自然と癒しを組み合わせた映画を作りたいと思っていました。 それを現実にすることができてうれしいです」と語った。
浜口監督のこれまでの映画祭での実績から、ヴェネツィアでの作品にも期待が高まる。 これまでに『運命と創造』でベルリン国際映画祭審査員大賞(銀熊賞)、『ドライブ・マイ・カー』でカンヌ国際映画祭最優秀脚本賞を受賞している。
ヴェネツィアのコンペティション部門の受賞者は土曜日に発表される。