週刊少年ジャンプ週刊少年ジャンプ5月2日号の裏表紙は、漫画とドルチェ&ガッバーナのコラボレーションでデザインされた服を着た「呪術廻戦」の虎杖悠司を特集しています。
2022年6月3日12:00JST
日本の雑誌の裏表紙には、ほとんどの場合、広告が掲載されています。 ファッション雑誌では、ドルチェ&ガッバーナの広告がそこに表示されるのは当然のことです。 でも、高級ファッションハウスが週刊少年ジャンプの週刊漫画の裏表紙に広告を出すと、センセーションを巻き起こします。
少年ジャンプ5月2日号の裏表紙には、人気漫画「呪術廻戦」の主人公である虎杖悠司が、ドルチェ&ガッバーナとのコラボレーションでスタイリッシュな衣装を着せたイラストが描かれています。 彼らが一緒に取り組んでいるプロジェクトの一部かもしれませんが、大手ファッションブランドが男の子向けの漫画の裏表紙に広告を掲載したのはこれが初めてかもしれません。
それにもかかわらず、その読者の半分は19歳以上の男性です。 少年ジャンプは男子向けの漫画雑誌だと主張しているが、実は大人がターゲットオーディエンスだ。
Dolce&Gabbanaは、Shonen Jumpの読者層を考慮すると、効果的だと考えて広告を青信号にしたのではないかと思います。
ちなみに、メディアガイドページによると、広告料は裏表紙350万円+税込み、表紙裏表紙320万円、裏表紙300万円です。
イタリアのファッション業界では、1980年代から1990年代初頭にかけて、アルマーニとヴェルサーチが主要なブランドでしたが、2000年以降、勢いを失っています。ブランド。
グッチとドルチェ&ガッバーナは、特に若い男性の間で一貫して人気があると言っても過言ではありません。 実際、大学生のブランド認知度調査では意外と上位にランクされています。
少年ジャンプの裏表紙の広告も含め、「呪術廻戦」とのコラボレーションは、現在のプロジェクトが即売につながらない場合でも、将来の顧客を考慮した上での確固たる戦略です。
Dolce&Gabbanaは、イタリアの家電メーカーSmegとも協力しています。 「シチリアは私の愛」と呼ばれ、伝統的なシチリアのデザインとモチーフを特徴とする彼らのキッチン家電コレクションは、最近発売されました。
Smegは、1948年にイタリア北部のエミリアロマーニャ地方で設立された高級家電メーカーです。Dolce&Gabbanaは、2016年に初めて同社と協力しました。トースター、ブレンダー、ケトル、2種類の冷蔵庫、カラフルで芸術的なものは、最近、東京の琴区にあるIDC大塚有明ショールームで販売されています。
トースターは特徴的なスメグスタイルで、テラコッタの壺、翼を広げたオンドリ、地中海を航行するヨットなどのカラフルな絵画で覆われています。 費用は165,000円です。
ブレンダーの価格は198,000円で、古代ギリシャの遺跡が残っているシチリア島の聖なるアグリジェント神殿の絵が描かれています。 黄色のベースカラーは、春にアグリジェント全体に咲くオレンジの木の花を連想させます。
やかんの価格は176,000円で、青、緑、赤の伝統的なシチリアのデザインが特徴です。
冷蔵庫には、マヨリカ焼きとカレットの2つのデザインがあります。 前者はシチリアのキッチンから着想を得ており、後者はカラフルなシチリアの馬車が特徴です。 どちらも220万円。
イタリアの高級ブランドは、それらが設立された場所と密接に関連しています。 グッチとフェラガモは、たとえばフィレンツェ、ミラノのプラダ、ローマのバレンチノ、フェンディ、ブルガリに拠点を置いています。
次世代のラグジュアリーブランドを目指しているドルチェ&ガッバーナは、最近のミラノコレクションでシチリアのデザインを全面的に取り入れており、Smegのコラボレーションはそれらのデザインの魅力を倍増させています。
ドルチェ&ガバンナの最近のコラボレーションは新しい領域を切り開いており、私はこのブランドにしっかりと目を向けています。

三浦昭
三浦はジャーナリストであり、WWDジャパンの元編集長です。