監督 小津安二郎
2023年1月18日 11:45 日本時間
名監督・小津安二郎(1903-1963)のドキュメンタリー史上唯一の超高精細4Kデジタルリマスター。
『鏡獅子』は、『東京物語』などの名作で知られる小津監督のトーキー初監督作でもあります。 しかし、1930年代に制作された24分の白黒映画は、日本文化を海外に紹介することを目的としていたため、日本では公開されませんでした。
このドキュメンタリーは、映画ファンと歌舞伎ファンの両方にとって貴重な資料になりそうです。
「鏡獅子」は、歌舞伎舞踊劇「春鏡鏡獅子」のハイライトです。 六代目尾上菊五郎(1885-1949)は、獅子と呼ばれる神話上の生き物の精霊を演じています。

「鏡獅子」の一場面
1935年に東京の歌舞伎座で撮影されたこのドキュメンタリーは、小津が得意とするローアングルショット、囃子方の鮮やかな映像と音、6代目尾上菊五郎の勇ましい演奏を特徴としています。
映画の冒頭には、1936 年後半に撮影された六代目尾上菊五郎の舞台裏の映像も含まれています。
小津の最初の非ドキュメンタリー トーキーは、1936 年にリリースされた「一人息子」でした。
舞台や映画を専門に扱う東京都中央区の松竹大谷図書館は、「鏡獅子」を後世に残すため、クラウドファンディングで450万円を集めた。 4K デジタル復元は、1950 年の映画の再編集版から作成されました。
「[Kagamijishi] は非常に有名ですが、一般の人や研究者にはなかなかアクセスできませんでした。 映像コンテンツとしての価値が再評価され、活用されることを期待しています」と語るのは、古典芸能が専門の早稲田大学の児玉隆一教授。
また、この取り組みが戦前のドキュメンタリー映画の保存に対する人々の関心を呼び覚ますことを願っています」と児玉氏は付け加えた。
小津生誕120年を迎える今年、図書館では「鏡獅子」の国内外での上映やテレビ放映など、さまざまな形での上映を検討している。