佐賀県玄海町議会で開かれた核のごみの請願にかかわる「原子力対策特別委員会」=2024年4月17日午前10時6分、佐賀県玄海町、日吉健吾撮影

 原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定を巡り、文献調査の受け入れを求める請願が出された佐賀県玄海町議会は17日、原子力対策特別委員会を開いた。賛否両派の町議が国側の参考人と質疑した。特別委は25日、町議会は26日にも請願を採択するか採決する見込み。

  • 「20億円いらん」? 核ごみ文献調査受け入れ、浮上した新ロジック

 請願は、町旅館組合と町飲食業組合、町内の建設業者11社でつくる町防災対策協議会が出した。九州電力玄海原発の立地自治体として「(核のごみの)発生原因を有する自治体の責務として、文献調査に応募し、国に協力するべきだ」「原発が安全か再確認するために(地質を調べる)文献調査を」と要望している。

 特別委では、資源エネルギー庁と原子力発電環境整備機構(NUMO)の幹部計4人が参考人として出席。「文献調査に応募することは原発立地自治体の責務なのか」と町議に問われ、「国としてコメントは難しい。立地自治体で対応していくというのは一つの考え」と答弁。文献調査で原発の安全性が確認できるのかも聞かれ、「原発の安全性は原子力規制委の審査だと理解している。一方で最終処分場に関する調査で地域の地質が一体として全体的に詳細に明らかになるのも事実」と応じた。

 一方、委員会開会を控えた町…

共有
Exit mobile version