兵庫県議会の6月定例会が3日、開会した。斎藤元彦知事らが内部告発された問題に関する三つの第三者調査委員会の結果が出そろってから、初めての議会となる。昨年9月に全会一致で斎藤知事の不信任を決議した県議会は、今回、どう動くのか。県議らへの取材をもとに、ポイントを四つにまとめた。
6月の兵庫県議会 四つのポイント
(1)情報漏洩「知事の指示」?
(2)斎藤知事の給与カット
(3)前総務部長の刑事告発
(4)斎藤知事の進退は
情報漏洩「知事の指示」は
県議らが最も関心を寄せているのが、前総務部長による情報漏洩(ろうえい)問題を調べた第三者委による調査結果だ。
5月27日に公表された報告書は、斎藤知事らを内部告発した元西播磨県民局長(故人)の私的情報を、知事の側近だった前総務部長が県議に漏洩したと認定した。さらに、この漏洩を「知事と元副知事が指示した可能性が高い」と指摘した。
この報告書に対し、斎藤知事は「指示はしていない」と関与を否定している。
最大会派・自民党の幹部の一人は「知事の関与の有無があいまいなままでは納得できない」と話す。斎藤知事が指示したのかどうか、今回の議会の代表質問などで事実確認するとみられる。
斎藤知事と前総務部長の具体的なやりとりなどが議会の質疑で明らかになるかも注目される。
斎藤知事の給与カットは
情報漏洩問題をめぐっては、前総務部長による漏洩に加え、政治団体「NHK党」党首の立花孝志氏らがSNSで拡散した元県民局長の私的情報について、県が保有する情報と同一だと別の第三者委が認定した。
斎藤知事は、私的情報や県保有の情報が漏洩したことについて「組織の長として責任を感じている」として、自身の給与を削減する案を県議会に提出する方針を明らかにした。
しかし、給与削減案が議会で可決されるかは不透明な情勢だ。
複数の県議によると、自民幹…