厳しい暑さとなった18日、栃木県壬生町の睦小学校では、児童たちが汗をぬぐいながら日傘をさして集団登校していた。町では5年前から、小学生の登下校時に日傘を使うことを推奨している。今年初めて日傘で登校した4年生の女子児童(9)は、「いつもより涼しかった。暑い日は絶対に使います」。
同校の中田智子校長(55)によると、熱中症警戒アラートなどを参考に、深刻な暑さの日は体育やプールの授業を取りやめている。「昔より格段に暑くなっている。時代に応じて子どもを守りたい」と話す。
子ども用日傘の売れ行きも好調だ。傘を販売している株式会社小川(名古屋市中区)では、販売数が昨年比で1.7倍ほどになった。自治体などから、まとまった数の購入も今年すでに5件ある。
児童がけがをしないよう、傘の骨組みの先端の「露先」の部分が飛び出ていないような形状に改良するなど、工夫を凝らしている。同社の広報担当者は「年々暑くなっていて、子どもの熱中症を心配する保護者が増えている。日傘が熱中症に有効な対策として広がりつつあるのでは」と話している。