日本の大学に在籍しながら、提携する海外大学でも学び、両方の大学の学位を取得できる仕組みがある。自宅から通える安心感と、渡航しなくても海外大の学びを経験できるとして、人気を集めている。
武蔵大国際教養学部(東京都練馬区)には、2015年度から英国・ロンドン大の学位が取得できるパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)がある。1836年設立のロンドン大は18のカレッジや研究機関で構成される連合大学だ。カレッジの1つロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)は経済学の分野で世界トップクラスの評価を受ける。
プログラムの履修を希望する学生は入学後の4~7月、授業や国内外の英語研修で英語力を磨く。その後、英語圏の国々に留学するための英語試験IELTSでオーバーオール・スコア5・5(各技能5・0)以上をクリアした学生が、9月から武蔵大でロンドン大の授業を受ける。
専門科目1教科の試験は3時間
学費は4年間で約270万円かかるが、多くの学生は武蔵大が用意する奨学金を得る。また、この2年は、LSEからサマースクールの学費と寮費分の奨学金を提供される学生も出てきた。1年ごとに期末試験があり、合格すると次年度のプログラムの履修が可能となる。武蔵大を卒業した後の8月、ロンドン大の最終試験に合格すると、ロンドン大の学位も取得できる流れだ。
ロンドン大の経済学や統計学…