会見する日本ガイシの小林茂社長=2025年4月28日、名古屋市中区

 セラミック製品大手の日本ガイシは28日に発表した2026年3月期の業績予想で、本業のもうけを示す営業利益が前年比7.7%減になりそうだと発表した。米トランプ政権の高関税措置により、世界各地の工場から米国に輸出している自動車関連の部品などが影響を受けるため。顧客への価格転嫁が一定程度進む前提で予想を立て、営業利益で50億円分のマイナス影響があると見込んだという。

 排ガス浄化製品など自動車関連で、関税のほか自動車市場の減速により、営業利益に30億円分の悪影響があると見込む。そのほか、電子部品を取り扱う他の事業などでも20億円分のマイナス影響があると予想した。

 関税による負担増について、顧客への価格転嫁が進む「ベスト」と転嫁が進まない「ワースト」の中間をとって、影響額の50億円を算出したという。足元の円高傾向を踏まえ、為替レートを1ドル=135円(25年3月期は1ドル=152円)と「厳しめ」(小林茂社長)に想定した。円高は海外でのもうけを少なくするため、減益の要因になるという。

 その結果、26年3月期は…

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