国際科学技術財団は22日、今年の日本国際賞をジョージア工科大学のラッセル・デュプイ教授(77)とアブドラ王立科学技術大学のカルロス・ドゥアルテ特別教授(64)に贈ると発表した。
半導体工学が専門のデュプイ氏は1977年、有機金属やガスといった性質の異なる物質を組み合わせて半導体の膜の構造を作製。実用化に耐えるものとして初めてだった。この技術開発によって、LEDや半導体レーザーなどの大規模商用生産に道筋をつけた。
ドゥアルテ氏は海洋生物学者で、海洋の生態系へ取り込まれる炭素を「ブルーカーボン」と名付けた。その量の約半分を、海洋面積の0.5%に過ぎないマングローブなどの沿岸植生域が貯留することも解明し、重要性を示した。さらに、生態系の保全活動にも取り組んでいることが評価された。
授賞式は4月16日に東京都内で開かれる。賞金は各1億円。