環境影響評価で福島駅から「視認できない」とされたメガソーラー。手前に横長に写っているのは駅の新幹線ホーム=2025年6月15日午前10時44分、福島市、岡本進撮影

 一般財団法人・日本気象協会(東京)が、福島市のメガソーラー(大規模太陽光発電施設)の建設をめぐり、事業者から委託されて4年前に作成した環境影響評価(環境アセスメント)に批判が出ている。「眺望景観の変化は小さい」と予測したが、実際には大きく食い違っていたからだ。

 問題になっているのは、福島市のシンボルと呼ばれる吾妻連峰のふもとで建設が進む施設。

  • 百名山・吾妻山の山肌がむき出しに メガソーラーに心乱れる福島市民

 東京ドーム13個ほどの広さの山林が削られ、市街地のほとんどの場所から視界に入るため、市には市民らからの苦情や批判が続いている。

 市の景観条例に基づく協議は、環境アセスの評価がもとになって手続きが進むなどして、21年11月に県の林地開発許可が下りた。このため、木幡浩市長は景観予測を「虚偽に近い」と批判する。

環境影響評価書で「主要な眺望点の状況」として取り上げられた「福島駅西口」。駅前のロータリーの写真が掲載され、対象区域は「視認できない」と記された

記事の後半では、福島市民が知らない間にこの施設が、メガバンクまでがかかわる投資案件になっていた核心に触れます。

■駅3階のホームからは施設が…

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