フィリピンの首都マニラで29日に行われた石破茂首相とマルコス大統領との首脳会談では、米トランプ政権の関税措置についても意見が交わされた。会談後の共同記者発表では、首相が大阪・関西万博の話題で会場の笑いを誘う場面もあった。
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首相は共同記者発表で、関税問題をめぐる首脳会談でのやりとりについて「米国の関税措置、あるいは米国と中国の報復の応酬が、世界経済や多角的自由貿易体制に与える影響を踏まえて議論した」と説明した。フィリピンには多くの日本企業が進出し、「現地経済に役割を果たしている」として、「フィリピンの声にも耳を傾け、よりよい解決を目指したい」と語った。
また首相は、マルコス大統領が1970年の大阪万博に訪れていたと聞いたとし、「私も同い年で、大阪万博には3回行った」とのエピソードを披露。「どこかですれ違っていたかもしれない。きっと分かんなかったんだけどね、お互い」と述べると、会場は笑いに包まれた。
一方、マルコス大統領は「フィリピンは日本との関係を非常に重要視している。信頼を置く揺るぎないパートナーだ」と強調した。「日本とのビジネス関係をさらに強化していく方法を継続して模索する」と話した。