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日立製作所の国際高速鉄道車両「ETR1000」の新型モデル=2024年9月24日、ベルリン、寺西和男撮影
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 日立製作所は、米半導体大手エヌビディアと鉄道の架線やレールなどの保守点検事業で連携すると発表した。各社が車両受注でしのぎを削る中、人工知能(AI)を搭載したシステムで効率化を図る新サービスで攻勢をかける。

 ベルリンで24日に始まった世界最大の鉄道技術展「イノトランス」で発表した。営業運転する鉄道車両に取り付けたカメラやセンサーで、車両自体の状態に加え、架線の揺れやレールの劣化状況などのデータを集める。処理速度の速いエヌビディアの半導体を使うことで走行中にリアルタイムで異常を把握し、大きな故障が起きる前に部品交換などの対応が可能になる。

 従来は、データを集める専用の車両を走らせたり、撮影した映像を目視で分析したりする必要があった。AIシステムを使った自動解析ならば見落としを防げるほか、車両の端末から修理に必要なデータだけを送れるため、作業を大幅に効率化できる。点検の精度が上がることで、車両の保守点検にかかるコストは最大15%削減できるという。

 このシステムは欧州で走る日…

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