取材に応じる米国務省のヒューストン副報道官=2025年7月2日、ワシントンの国務省、清宮涼撮影

 米国務省のヒューストン副報道官が2日、朝日新聞の取材に応じた。前日に開催された日米豪印4カ国の戦略対話「QUAD(クアッド)」の外相会合が、中国を念頭に重要鉱物のサプライチェーン(供給網)における協力に合意したことについて、「インド太平洋地域が重要鉱物の精錬や加工において、特定の国への依存から脱却するために非常に重要だ」と意義を語った。

 今回の外相会合の目玉となったのが、重要鉱物の供給網の確保と多様化に向けた「日米豪印重要鉱物イニシアチブ」の立ち上げだ。重要鉱物の生産大国である中国は、レアアース(希土類)の事実上の輸出制限措置を取り、米国や日本に圧力をかけた。さらに中国は加工プロセスの大半を担っており、米側は危機感を募らせている。ヒューストン氏は、4カ国の新たな協力によって「威圧や操作、信頼できない製品の流通といった問題に対する、インド太平洋地域の脆弱(ぜいじゃく)さを減らすだろう」と述べた。日本に対しては、「重要な役割を果たすだろう」と期待を示した。

 1日の外相会合では、海洋安…

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